車・レンタカーの乗り捨てサービスの利点と活用法

乗り捨ての様子 車の乗り捨て

自分もレンタカーを使い始めた頃、乗り捨てるというサービスがあることを知っても、実際に使うことはあまりありませんでした。

また、電車や新幹線で遠い街にやってきて、乗り捨てるということをした時、本当にレンタカー代金が得なのか?理解ができませんでしたが、実際にレンタカーを使いこなしていると、こんな利用方法があります。

レンタカー店では乗り捨てサービスのことを「ワンウェイ」サービスという所もあります。

乗り捨てサービス=ワンウェイ

乗り捨て=どこに車を置いてもOKという誤解を招く恐れもあるからだそうです。
原則として、乗り捨てサービス(ワンウェイ)は、借りた店舗以外に返却することを指します。
車をレンタル手続きをする際に、予め乗り捨てをする営業所を指定し、レンタカーの予約・申込みをします。

最近は大手駐車場を運営しているレンタカーサービスになると、営業所以外にも、駐車場から駐車場までというサービスも実施しており、駅前にレンタカー店がない地域でも、レンタカーを利用し、乗り捨てすることができます。

乗り捨てサービス(ワンウェイ)を利用した時に得になるケース

わかりやすく大げさに表現します。実際は移動する時間や金額などの兼ね合いで、利用される人が多い、レンタカーの追加サービスですね。

ケース1)

新幹線
  1. 片道5,000円を使い新幹線でやってきたとします。
  2. レンタカーを借りて5,000円を使い、同じ営業所に返却します。
  3. 帰り5,000円を使い新幹線で帰ります。

この場合15,000円の移動費が掛かりますよね。

  1. 片道5,000円を使い新幹線でやってきます。
  2. レンタカー代金5,000円+乗り捨てサービス利用料として+1,000円払います。
  3. 目的のエリアが広範囲にわたる場合、一番手前の営業所に車を返します。
  4. 帰り3,000円を使い、新幹線で帰ります。

乗り捨てサービスを利用すると14,000円となりました。

1,000円費用が軽減される場合があります

ケース2)

北海道

レンタカーによっては乗り捨てサービスが、出発した店舗から同じ県内であれば無料になるレンタカー店があります。
出発した店舗から○○km以内の店舗は無料というサービスになるレンタカー店もあります。

この無料のサービスを使うことで、帰りの公共機関に便利な店舗にレンタカーを返却することで、隣の大きな駅の近くのレンタカー店に返すことで、自分の帰りの交通費をお安くすることができるようになります。

  1. 片道5,000円を使い旅行に来ました。
  2. レンタカーを借ります。
  3. 乗り捨て無料エリア内にレンタカーを返却します。
  4. 4,000円を使い帰ります。

このような方法でも1,000円お得になりました。 

ケース3)

トラック

引越しでトラックを借りるケースを考えてみましょう。引越し業者を利用すれば、手間は省けるかもしれませんが、自分たちで荷物を運んで、そのまま戻ってこない場合です。

  1. トラックをレンタルします。
  2. 引越し先に到着します。
  3. 自分で出発店に返却し、また引越し先まで交通機関で行くと10,000円かかります。
    乗り捨てサービスを利用すると、同じく10,000円かかります。
  4. 時間的考慮をするなら、乗り捨てサービスを使うお客様が多くなります。

このような場合、乗り捨てサービス(ワンウェイ)を利用します。

乗り捨て・ワンウェイの利用には波がありますので回送にも波が発生します

 ※旅行や仕事の出張にしても、季節が関係していることもあり、シーズン・オフシーズンが関係しています。

レンタカー店

オフシーズンでは、キャンペーンを使い、乗り捨てサービスの利用を促すこともあり、波がありつつも、乗り捨てサービスを利用しているお客様が、結構いるのがこの業界です。

夏休み・年末年始・GWシーズンなど、連休シーズンには、この手のお客様が活発化します。

乗り捨てられた車はどうなるの?

上の事例のようにお客様が利用したワンウェイ・乗り捨てサービスですが、乗り捨て先のレンタカー店に返却された車はどうなるのでしょうか?

大手自動車メーカー系及び地域独自系のレンタカー店に尋ねたところ、このようなルートを辿ります。

  1. 返却先の店舗では、チェックを行いお客様から引き継ぎます。
    乗り捨てられた車が戻ってきたことを報告します。
      
  2. 出発店側から、大手回送業者に依頼をし、レンタカー会社によっては出発店の回送スタッフが車を受け取りに行きます。
     
  3. 回送担当者が車を受け取り出発店に回送されます。
      
  4. 戻ってきたレンタカーは掃除・点検・整備を受け、別のお客様に向けて出発します。

乗り捨て先のレンタカー店では、お客様から返却された車が事故を起こしていないか、壊れていないかなどのチェックをした後、ほとんどの店舗が乗り捨て先の店舗の駐車場で待機となります。 

出発店に戻る時は、大きなキャリアカーで運ぶのではなく、ほとんどが1人の運転手がレンタカーを運転して、出発店もしくは管理する所に戻します。

同じ系列の別の店舗とはいえ、実は会社が同じだったり、全く異なる会社だったり、系列店同士での連携によって生まれる乗り捨てサービスです。
日本各地にある営業所があると、確実に車を戻してくれる確率も高まります。

また、複数の店舗を経営しているレンタカー店では、例えば繁忙期のような観光地の営業所にあるレンタカーの車が足りなくなると、別の余裕のある店舗の車を前もって回送し、お客様に提供することもあります。

プロの回送ドライバーはこういった車を回送します

委託を受けて回送を専門に請け負っている業者では、こういったレンタカーの営業所から依頼を受けた車の回送を中心に、業務を行っています。

ドライバーさんは、このような返却先に返って来た車を、元の営業所に戻す作業を中心に、回送作業を行います。

  1. 営業マンの方が出張で乗る5・7ナンバーのコンパクトカーや低燃費系、ハイブリッドカー
  2. ファミリー層が大勢で遊びに行く際に乗るワンボックスカー
  3. 旅行客が乗るコンパクトカーまたは軽自動車
  4. 引っ越しシーズンになると、ご自身たちで引っ越しをするためのワンボックスカーなど、季節ならではの人の移動に関する車

 この「3種類」+「1パターン」がほとんどです。

余談編:少し変わった回送

イベントや観光地でのレンタカー

行楽シーズンやイベントが開催される地区があると、そういった地区のレンタカー店では、保有している車が足りないことがあります。
同じ系列店の他の店舗が保有しているレンタカーを一時的に別の店舗から回すことがあります。

戻ってきた車だけではなく、繁忙期に合わせて対象の店舗の車を調整するために回送することもあります。

現場に向かうレンタカー

業者に貸し出すバン・トラック等の場合、レンタカー店から直接お客様の事務所までレンタカーを配達することもあります。
回送ドライバーが自分で契約を結び、お客様の営業所まで向かいます。珍しい回送です。また、お客様が使ったレンタカーをお客様の事務所からレンタカー店まで回送することもあります。
(この場合、レンタカー店からの回送依頼ではなくお客様からの依頼です。)

大きな建設現場など、大型特殊免許を持っているドライバーさんになると、巨大な重機をレンタカー店から工事現場まで回送することもあり、どんな車でも、目的地まで安全に運ぶプロフェッショナルならではの作業です。

その他、仕事に使う車、宣伝カーなど、ちょっと乗るには恥ずかしい車や、ボロボロの車も回送することがあります。
(自走式の回送では、壊れている車や改造車など、自走することが危険な車を回送することはありません。)

さらにレンタカーだけではなく、回送には新車や中古車、車検などで整備することになった車、新車を自走することも、回送業者が扱うことがあります。